【ギター】モジュレーション系エフェクター

プロのギターサウンドを聴いていて、なんだか不思議な音色だと感じたことはないでしょうか。さらにはひとつのトーンが連続的に揺れていているのを聞いたことはないでしょうか。それらのサウンドを実現するのがモジュレーション系のエフェクターです。

連続的に周波数特性を変えることで「シュワーッ」という不思議な音を再現できるのがフランジャーやフェイザーです。空間を支配したかのごとくさまざまな音を出すことができるので、特徴あるサウンドメイキングが可能ですし、楽曲のアレンジに深く関わることにもなります。

常に鳴らすわけではなく、ギターソロやちょっとしたアクセントなどに応用できるのがこれらのエフェクターで、使用する時間が短いのでそれぞれ単体で用意すると割高に感じてしまうこともあるのですが、それぞれでしっかりしたものを用意することで確かな品質のサウンドを得ることが可能になります。

コーラス、フランジャーの定番機

BOSSのコーラスエフェクター、CE-5 Chorus Ensembleは世界初のコーラスCE-1の直系モデルのエフェクターです。低域、そして広域の2バンドタイプで、アグレッシブな音作りが可能です。CE-1をトレースしたマイルドで爽やかなコーラス効果も得ることが可能です。

フランジャーの名機といえばMXRです。M-117R FLANGERが現在市販されているモデルになります。キツくフランジャーを効かせたジェットサウンドといわれるものから、コーラス系のサウンドまで幅広く作りこむことが可能です。ヴァン・ヘイレンも使用した伝説の名機として知られています。

フェイザーの定番モデルとは

フェイザーはオルガンに内蔵されていたロータリースピーカーのエミュレートという意味合いのエフェクトです。スピーカーを可動させて、特殊な効果を得ようとしたものです。そのため、キーボードなどでも用いられるエフェクトで、さまざまな局面で多用できます。キーボードではハモンドサウンドを再現するために使用します。

ギターにおける定番はMXR EVH Phase 90で、ヴァン・ヘイレンが監修したシグネイチャーモデルです。スピードをコントロールしつつ、ノーマルモードとスクリプトモードを切り替えることができます。往年のヴァン・ヘイレンサウンドを得られる唯一のモデルといってもいいです。派手なカラーリングも足元で輝きます。

ヴァン・ヘイレンはそのプレイの中に自然にフェイザーやフランジャーを組み込んでいました。これらのエフェクターがただのキワモノではないということを証明したのです。モジュレーション系を突き詰めるために一度彼のプレイを聴きこんでみると、「こんなところで使用している」という驚きが得られるはずです。

マルチエフェクターでは得られないシームレス感

モジュレーション系はその使用頻度からマルチエフェクターにすべてがバンドルされたものもあるのですが、デジタル処理されることがほとんどのマルチではエフェクトをオンにした際に若干の「間」が空くことがあります。シームレスな切り替えを行いたいのに、それができない場合があります。

コンパクトエフェクターはギターとアンプの間に「回路を挟む」というイメージですから、そのような音の切れがなく、且つそれぞれが単体でクオリティを保っているので個々のエフェクトが際立ちます、さらには複数のモジュレーションを融合したサウンドメイキングも可能です。

サウンドを突き詰めていくとコンパクトエフェクターにたどりつき、プロもそのような仕様で組み上げることがほとんどです。便利に感じるマルチですが、切り替えに難がある場合は実用に耐えないということもあるので、コンパクトエフェクターモデルでそれぞれ試すことを推奨しています。




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