【ギター】その他のエフェクター

音の粒、ダイナミクスを整えたい

音は「点」では表すことができません。アタック、つまり音の立ち上がりがあって、さらにサスティン、つまり音は減衰しながら伸びます。ドラムの音であっても同じです。短いサスティンでも、必ずアタックとサスティン成分があります。

ですが、アタック音が大きすぎてサスティンがほぼ聴こえないということもあります。アタック音だけが大きく、その後に続く音が印象に残らないのです。そこで、アタック音を一定レベルに落とせばいいのではないかという発想が生まれました。

コンプレッサーとは、音を潰すエフェクトです。アタック音を潰すことで、その後のサスティンを持ち上げることができ、結果として迫力のある音であったり、粒が整った音に整えたりすることができます。ギターだけでなく、さまざまな楽器で用いられます。

ギターでのコンプレッサーの役割

歪んだサウンドを作ったとします。ただ、どうしても音の減衰が早いと感じたり、粒が揃っていないと感じたりした場合、歪みを見直さずにそれを解消することができるのです。それがコンプレッサーのギターでの役割です。音を潰して持ち上げるのです。

深くコンプレッサーをかけると、歪みの成分がより強調されて迫力を増すこともあり、ロック系やメタル系の方であれば常用しているということも多々あります。レコーディング現場でも定番のエフェクトですが、実演奏とレコーディング時のそれは別物と捉えた方がいいです。

定番モデルはやはりBOSSです。コンパクトエフェクターをすべてBOSSで統一している人もいるほどですから、コンプレッサーも迷ったらBOSSを選択すると間違いがありません。CS-3はレベル、トーン、アタック、サスティンをコントロールでき、且つ自然にコンプレッションすることができるエフェクターです。

ノイズはギターの大敵

電気的な回路の接続で成り立つギターサウンドの中で、どうしても悩みのタネになってしまうのが「ノイズ」です。小さい音量ではあまり気にならないノイズも、大音量で演奏すると曲間やブレイクでとても目立つ場合があります。

楽曲の雰囲気を壊すだけではなく、さらにハウリングの原因にもなりかねないノイズは、極力少なくするべきなのですが、エフェクターを繋げば繋ぐほど、さらには深くエフェクトをかければかけるほど、ノイズはどうしても発生してしまいます。

ノイズゲートを用いて無駄なノイズを除去

ゲートというエフェクトがあります。レコーディングでも用いられるエフェクトです。通電するとどうしてもノイズが発生するのですが、ゲートは一定の音量以下の音をすべてカットする役割があります。ノイズゲートはその原理でノイズを除去するためのエフェクターです。

定番エフェクターはBOSSのNS-2です。このエフェクターは原音とノイズを分離して検知することができ、ノイズだけを除去します。無音状態の場合は規定値以下の音をカットするので、本当の無音に近い状態を作り出すことができます。

マルチエフェクター

さまざまなエフェクターが一台にまとまったものをマルチエフェクターといいます。コンパクトタイプのエフェクターがアナログ回路で構成されていることに対して、マルチではデジタル処理でエフェクトを再現します。コンパクトエフェクターに近いサウンドは得られますが、完全再現とまではいきません。

マルチを利用するポイントは利便性です。一台であらゆるエフェクトを利用でき、かつ設定も保存できるため、ライブやリハーサルなどスピードを求められる局面ではとても役に立ちます。レコーディングではコンパクト、ライブではマルチという使い分けを行う方もいますので、どちらが良い・悪いはありません。あると便利なものです。




サブコンテンツ

このページの先頭へ