エレキベースのシールドについて
基本的にシールドは共用できる
エレキベース、そしてエレキギター、さらにはその他の電子楽器の「OUTジャック」などではすべてモノラルのフォーン端子を持ったケーブルであれば共用できます。音楽スタジオ、さらにはライブハウスなどで「ベース用のシールドを貸してください」といったところで、同じシールドケーブルが出てくるものです。
ですから、ベース専用のシールドがないから音が出せないということはまずありません。ただ、各楽器で音の信号に違いがあるため、その信号に適したケーブルがそれぞれ追求されるのは当然のことで、それぞれ音質に凝りたいというプレーヤーはそのような特化したケーブルを用いることになります。
元々電気的に音を伝えるような楽器は、「元の音」が痩せてしまうとどうやっても後に接続する機材でそれを取り戻すことができません。ですから、極力「次の機材」にその音を劣化させないまま信号を伝えていくことが「いい音」を出すための条件です。「良いシールド」はそれが実現できるシールドのことです。
楽器メーカーはシールドをあまり出さない
楽器を製造するメーカー例えばエピフォンや、リッケンバッカーなどはあまりケーブルを開発したり発売したりしません。楽器の製造と良いシールドを製造する部分は別の次元だからであり、使用している楽器のメーカーと合わせたシールドを使いたいという希望はあまり叶えることができません。
例外があるとすれば日本の総合楽器メーカーであるESPです。ESPはギター、ベース、そして弦からシールドまで幅広く発売しています。一般的な品質を保っていて、日常の利用、練習からライブまで信頼して使用することができます。
どのメーカーのシールドがベースに適しているのか
ベース本来の音を次の機材に伝えることが目的であれば、あまりシールドでクセがついてしまうようなものは避けたほうがいいです。「楽器本来の音」という部分に特化すれば、「ZAOLLA」というメーカーのシールドがそれを限りなくハイレベルで実現しています。
「ZAOLLA」というメーカーのシールドは高価なため、気軽に使うということはなかなか難しいのですが、自分の楽器がどのような音を出しているのかということがストレートにわかるメーカーです。そのようなシールドから入るのがまずは定石です。
フェンダーもシールドを出しています。フェンダーというメーカーは楽器からアンプまですべてが一貫していて、シールドも例外ではありません。中域から高域までの伸びがよく、「フェンダーらしさ」を感じることができますが、ベースに対して用いると、音楽の特性によっては少し物足りなくなってしまうこともあります。
EXプロというメーカーのシールドは特筆すべきものがあります。高価ではあるものの、パッケージには「ベースの音が100パーセント伝送する」と記されていて、実際の利用者からも「嘘ではない」という評価があがっています。シールド自体が太く作られているため、やや取り回し辛いことに注意は必要です。
MONSTER CABLE
ベース用シールドでさまざまな音色を作り上げたいという方にオススメなのはモンスター・ケーブルのシールドです。シールドを通過するだけでベースの音色が変わってしまうということは本来邪道であると捉える方も多いのですが、本来目指す音がひとつである場合はこのようなシールドで一気に近づけるということも有効です。
中域よりの「ROCK」、低域を強調する「BASS」、ハイエンドモデルの「Studio Pro 1000」というラインナップで、さまざまなニーズに応える高性能ケーブルが揃っています。複数揃えて、シーンによって使いわけるということもできます。シールドだけで音色が変わるという感覚はとても不思議なものでもあります。
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