ドラムのチューニングキーについて

携帯しておきたいチューニングキー

ドラムの各パーツのセッティングには独特のボルトが用いられています。ドラムのヘッドがフープを挟んで固定されるのもそれらのボルトによってです。また、ペダルなどのパーツのセッティングにもこれらのボルトが用いられることが多く、ドラマーであればひとつは携帯したいのがチューニングキーです。

ドラムのチューニングキーはすべてが同じ口径になっていて、世界中のドラムをチューニングすることができます。どこのスタジオにもあり、どこのライブハウスにもあるこのチューニングキーは、ローディーからプレイヤーまでドラムに関わるすべての人が所有しているアイテムです。

ドラムに関係するアイテムを出すさまざまなメーカーがチューニングキーを発売していて、それぞれに大きな差はありません。グリップのカタチこそ違っても、行うことはすべて同じで、求められる機能もすべて同じです。ただ、利用する局面で便利なものなどがあるため、それらは知っておくと便利です。

一般的なチューニングキー

ドラマーの中でももっとも一般的なチューニングキーは片手の中に収まるサイズの小型のものです。たとえるならば古い壁掛け式のねじ巻き式時計のねじ巻きのような形状をしています。各メーカーから発売されていて、ペダルやスネアを購入してもついてくる場合が多いです。

スタジオやライブハウスなどでも紐を通して吊り下げられている場合が多く、もっとも目にすることが多いタイプのチューニングキーです。使用用途としてはその名の通りドラムのチューニングです。ヘッドを締めたり緩めたりするために用いることがほとんどです。

キックペダルの各種設定、たとえばビーターの調節などもそのチューニングキーを用いて行うことが多いです。その場ですぐに設定できるため、自分が握りやすいものを用意しておくのがポイントです。また、稀に破損することがあるので複数用意しておけば安心です。

ヘッドを張り替える場合

自身のスネアドラムなどを持っている場合、ヘッドが劣化してしまった、破れてしまったという理由でヘッドの張替えが必要になる場合があります。そのような際にはヘッドを固定しているボルトを一旦すべて取り外す必要があるのですが、小型のチューニングキーでは時間がかかってしまいます。

そのような際は持ち手を少し工夫して無限に回転させるようなタイプのチューニングキーが便利です。例えばPearlのK-029というチューニングキーは、持ち手が回転するようになっていて、屈折した形状からボルトを素早く回転させることができます。そのようなタイプのものであれば素早くボルトを緩めたり締めたりすることが可能です。

また、T字型になっているCRUZTOOLSのGrooveTech T-Handle Drum Keyなどはキツく締まってしまったボルトに対しても有効です。長く触られておらず、半ば固定してしまったようなボルトを緩める際に両手で力を入れることができるのでとても有効です。

チューニングは絶対に必要

ドラムのヘッドのテンションに答えはありません。ドラマーのアプローチそれぞれに正解があります。どのような設定を行ったとしても、叩けば音が出るのです。突き詰めていくとその音の高低、そしてサスティンで全体のトーンを決めていくのですが、それらを素早く行えることもポイントです。

だれかが叩いていたドラムに対して、一度それを自身で叩いてみて、どのようにセッティングすれば自分の音になるのか、そのような事がすぐに判別できる「耳」が大切です。そして、耳を鍛えるためには実際にチューニングを繰り返すしかありません。

チューニングキーはあくまでもそれを実践するための道具で、良いチューニングキーを持っているからといって良いチューニングが行えるというわけではありません。ただ、思った事がすぐに実践できる便利さは求めたいものです。




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